一般社団法人 遺品整理機構
  • 遺品整理機構は、遺品整理業界の健全化を目指しています。
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遺品整理業界の今後

我が国は、人口に占める高齢者の割合が増加する「高齢化」と、出生率の低下により若年者人口が減少する「少子化」が同時に進行する少子高齢化社会となっています。

また、核家族化による社会構造の変容に伴い、遺品整理業は急激に”需要”が高まっています。

故人のお部屋の片付け及び清掃、不要品の処分などの遺品整理は、これまでご遺族自ら行われることが一般的でした。しかし、現代のライフスタイルにおいては、時間的にも人手の面でも、ご遺族の力だけでは支えきれないのが現状です。

こうした社会背景を受け、遺品整理業の事業者数も年々増えています。
しかし、現時点では、遺品整理業に関する法整備がほとんど整っていないことも事実であり、不要品を不法投棄したり、不当に高額な料金を請求する悪質業者も少なからず存在します。

遺品整理機構は、遺品整理業の社会的役割とモラルの低下を是正することを理念とし、業界全体の健全育成をはかるため遺品整理供養士認定講座を運営するとともに、認定試験を実施することを目的として設立されています。

我が国は、2030年問題として、超高齢化社会が進み、高齢者の2人に1人は、孤立死をする可能性があると統計も出ております。

今後、孤立死問題は、メディアや新聞、書籍など、様々な分野で、注目を集め、更なる社会問題となり、核家族化、未婚率、超高齢化社会に伴い、遺品整理の需要が急激に増加すると言われております。

遺品整理業の需要が高まるからこそ、専門的知識を習得し、適切な対応を行っていくことが求められています。

コミュニケーション能力の低さ

ニッセイ基礎研究所の推計によると、全国の65歳以上の孤立死者数は年間で約3万(2011年)にのぼることが分かりました。1999年から2009年の10年間で3倍にも増えた。総務省統計局のデータでは、2030年にはさらに3世帯に1世帯が単身世帯となることが予想されており、孤l立死の件数も比例して増えていくことが考えられる。

また孤立死は女性よりも男性に多く、特に中高年齢に多いことが各調査で明らかになっている。その理由はかつて「男は仕事、女は家庭」といった性別役割分業のもと育ってきた男性たちの、家事全般への苦手意識(=低い生活力)やコミュニケーション能力の低さが挙げられる。配偶者との離婚や別居、死別によって、一人となった男性の栄養状態や住居の衛生環境は悪化。地域コミュニティーへの参加も遠慮しがちな男性は孤立しやすい傾向にある。

そのため、これまでご遺族が行っていた遺品整理を業者に委託されるケースが増えています。

遺品整理機構は、遺品整理供養士の認定試験を実施することで、遺品整理業に一定のガイドラインを定めることを目指しています。その中で、各種関連法令を遵守することの指導に努めることで、遺品整理供養の専門家の育成と、業界全体の健全化を図ります。

この遺品整理供養士は、遺品整理業に従事する方々はもとより、運送業、クリーニング業、リサイクル業、葬祭業等の関連業種、及び自治体に認知されることで真価を発揮するものと確信しております。そのため広報活動を進めてまいります。

孤独死の原因は、社会的孤立

単身世帯が増えていることや、人間関係や地域コミュニティーの希薄化、経済的な貧困といったさまざまな事情が孤独死を招いている。では、社会的に孤立するリスクが高いのはどのようなクラスターなのか?その疑問についてニッセイ基礎研究所が興味深い研究報告を発表している

(参考:高齢期の社会的孤立の予防策-ニッセイ基礎研究所「長寿時代の孤立予防に関する総合研究」)

社会的に孤立するリスクの高い世代

同所は世代別の社会的孤立リスクレベルを調べるために、人との繋がりである“縁”の状況をアンケート調査。意外にも「団塊世代」「75+世代」よりも「ゆとり世代」「団塊Jr.世代」が社会的孤立を強く疑われる状況にあることがわかった。

 

  • 【各世代の社会的孤立状態が疑われる者の推計人口】
    ・ゆとり世代:66万人
    ・団塊Jr.世代:105万人
    ・団塊世代:33万人
    ・75+世代:36万人

遺品整理供養士とは?遺品整理供養士を取得するには?

遺品整理供養士とは?

故人・ご遺族の想いを受け止め適切な整理業務および供養に携わることできる知識を身につけている専門家であり、一般社団法人 遺品整理機構が認定する資格になります。

遺品整理供養士を取得するには?

遺品整理供養士を取得するには試験の合格が必要になります。

誰でもわかる!遺品整理資格者が教える“面白いほどわかる遺品整理”

遺品整理資格者が行う遺品整理の内容

遺品整理業者と不用品回収業者が混合されている事が多いです。
不用品回収業者は、家財を「遺品」として、取り扱いしてくれません。
その為、扱いが雑になってしまうことが多いです。
遺品整理業者は、家財を「遺品」としてみて例え処分するとしても、丁寧に扱いながら作業をして故人の気持ちはもちろん残された遺族の気持ちを整理することが遺品整理の内容になります。

遺品整理を行う流れ

遺品整理をする際に一番に気をつけなければならないことは、しっかりと遺品整理のスケジュールを決めることです。
スケジュールを決める前に、可能であれば、協力頂けそうな親族の方と遺品整理をする家を見ることによって、どのような物を残すか、これを片付けるのにどれくらいの期間が掛かるか等を把握することが出来ます。
遺品整理に取り掛かるときはいつまでに終わらせるという日を決めておいた方が良いですが、遺品の量や片付けに携わる人の数によって、掛かる時間が変わりますので、無理のない作業期間を設けたほうが良いです。

ここでの注意点は、大きい段ボールは品物が多く入るので、たくさん入れてしまうと、段ボールが重くなって運ぶのが大変になり、身体にも負担がかかるので、120サイズくらいの物を選ぶとよいでしょう。
その他にガムテープやカッター、はさみを人数分、段ボールに何を入れたかわかるよう、マジックを用意することが大事です。

遺品整理を行う際の注意点

賃貸物件の場合、ただ部屋の中の物を整理するだけではありません。
入居時に設置してある照明器具やエアコンを、自分で購入し付替えていた場合や、インターネットなどの契約を個人でし、レンタルしている通信機器の返却や電気、ガス、水道の手続きなど、管理会社と確認しながら作業をしなければ、後々にトラブルになります。
廃棄する際の分別も各市町村で分別方法が異なる為、事前に市役所等にお問合せをして確認し、分別しながら遺品整理作業しないと、回収拒否される場合もあります。
近年では、デジタル遺品(故人が使っていたパソコンやスマートフォン)もありますので、中に大切なデータがあるかないかなどを確認することも必要になります。
また、遺品整理の際は、お部屋の中の物だけでなく、車やバイクなども整理しなければいけないので、査定はもちろん、廃車の手続きもしなければなりません。

遺品整理を行う時期

遺品整理を行うのであれば、四十九日の法要が終わった後と言われておりますが、実際は、最適な時期はありません。 ご遺族様が、「気持ちの整理をしよう」と思った時が最適な時期になります。
気持ちの整理が行えない状態では、とても遺品整理は出来ません。
ただ、賃貸物件の場合は、家賃が発生してしまいます。
また、公営団地などの場合は、亡くなってから何日以内に退去しなければいけないなどの契約になっている事があります。(契約内容により数日の差はあります。)
その場合は、早い時期に遺品整理をしなければなりません。
持ち家の場合は、時期に縛りはありませんが、おすすめする時期としては、廃棄の収集業者が混雑する、年末年始や引越しシーズン以外であれば、収集の予約も取りやすくなります。大型連休なども、収集業者がお休みになったり、予約が殺到しますのでその時期以外か、早めの予約をしたほうが好ましいです。

自分で行う遺品整理と業者にお願いする遺品整理

ご自身で行うときは、遺品整理する体力と遺品整理する時間がかかります。負担する費用としては安くなりますが、近年では遺品整理する場所から離れている所に住んでいて遺品整理する時間に余裕がなかったり、年齢が高齢だったり女性の為、遺品整理する体力がなかったり、自分でやってみたけど、もう、どうにもならない、という事があります。
遺品整理業者に依頼するとその遺品整理する体力、時間はもちろん、細かい分別やリサイクル、換金なども数時間でやってくれます。遺品整理する体力、時間がない場合は遺品整理業者にお願いするのも一つの方法ですが、遺品整理業者にお願いするとどうしても費用が掛かります。

うまく行う遺品整理

遺品整理は、故人の想いをご遺族に届ける仕事です。
ご遺族で、可能な限り整理を行って、大型の家具や移動することのできない物を残して、遺品整理専門業者に依頼することで、費用を抑えることができます。
遺品整理専門業者にお見積りをお願いする際、遺品整理作業で、どこまでお願いするか、ご遺族でどこまで整理できるかを考えて、ご相談してください。
遺品整理資格者は、遺品整理のプロでございます。
遺品整理の費用を抑える方法をいくつも知識として持っておりますので、遺品整理専門業者に依頼する際は、必ず遺品整理資格者が在籍している遺品整理専門業者にご依頼しましょう。

業者を選ぶ時の注意点

遺品整理に関しては、「二度目」がございません。
依頼される方にとっては初めてな事であり、数万社ある遺品整理業者からどこを選べばいいのかわからない方が大半です。
遺品整理業に参入してきている業者は年々増加しています。
便利屋、引越し業者、リサイクルショップや個人事業主などあります。
一概に、会社の形態で悪いとは言えませんが、必ず、2~3社程度のお見積りは依頼し、料金やサービス内容、お見積り時の対応や見積書に細かい項目があり、ご説明もしっかりしてくれて、少しでも疑問がある事を誠実にお答えしてくれる業者を選んだほうがいいです。
葬儀などでお忙しく、肉体的にも精神的にも疲れている所に「指定業者を紹介します。」と言われ、そのままお願いするケースが多いですが、相見積りをして依頼者の気持ちに合う、誠実な業者を選ぶことが重要です。

事情がある方、相続の放棄をする方が注意するべきこと

遺品整理は、原則としては親族を中心に遺品整理を進めることになりますが、生活保護受給者や、病気などが理由で就業できない場合は、役所やケースワーカーに相談してみましょう。
生活保護受給者が亡くなった場合、補助がでているので、遺品整理も役所がやってくれるだろうと考える方が多いですが、実は役所は何もしてくれません。
生活保護は受給者が死亡した段階で終了してしまうため、それ以上に役所が世話をしなければならない理由がないのです。(地方自治体により生活保護の需給が終了しない場合もあります。)
相続の際も注意が必要になります。
「生活保護受給者」の財産を相続する場合、大きな問題は特にありませんが、手続き自体は必要になってきます。
法律に則って手続きを進めればいいでしょう。

逆に、「生活保護受給者」が財産を相続する場合は、少し注意が必要です。
相続すること自体は可能ですが、その金額によっては、生活保護が打ち切られる可能性があります。

さらに、遺品整理を勝手に行ってしまうと、相続放棄が認められなくなってしまう可能性があります。
賃貸の場合、大家や管理会社から、できるだけ早めの明け渡しを求められ、焦ってしまいがちですが、法律の専門家である弁護士や、遺品整理資格認定協会へご相談した上、進めることを強くお勧めします。

『2040年問題』わが国の情勢

わが国では、2040年にすべての都道府県で人口が減少するとの推計が発表されました。
市区町村別では約7割の自治体で、2割以上人口が減る一方、65歳以上の高齢者が占める割合は大きく上昇すると言われております。
都道府県別では、落ち込みが最も大きいのは秋田県の35.6%減、次いで青森県、高知県と続いており、東日本大震災の影響で福島県、岩手県、宮城県と被災地の減少幅も大きいそうです。

また、65歳以上の高齢者が40%以上を占める自治体は、2010年の調査では、87(全自治体の5.2%)でしたが、2040年には約10倍の836(全自治体の49.7%)に増加することが予想されています。
そのため、今後さらに数年の間で、65歳以上の高齢者が加速度的に増加し、遺品整理をご自身(高齢遺族)では出来ない状況が急増することは間違いありません。

遺品整理は、ご遺族の方の手助けになり、感謝され「ありがとう」と言われる仕事となっていきます。
わが国の情勢や展望を考えても、遺品整理の需要が急増する中、正しい対応と専門的な知識を持った人材の育成が急務だと考えております。

超高齢化社会で、急増する「遺品整理」と「生前整理」

わが国では、超高齢化社会で、メディアやテレビ、新聞、雑誌など、幅広く「遺品整理」や「生前整理」が取り上げられております。
遺品整理や生前整理を、専門業者に依頼される方が急増する中、遺品整理業界に新規参入する業者も増え、専門的な知識や適切な対応が出来ず、トラブルが多発しております。

遺品整理の作業料金で、
「追加請求を受けた」
「作業費用のほかに着手金を取られた」
「無料見積りと書いてありながら、見積り時に費用請求を受けた」
「前払いで費用を全額、請求」
「費用を前払いで払って頂けたら対応します」
「先に費用を支払ったのにその後、業者と連絡が取れなくなった」
など、悪質な対応を行う業者が急増しております。

遺品整理は、ご遺族に寄り添い、法規制に沿った適切な対応を行い、故人の想いをご遺族に届ける仕事です。
遺品整理士は、専門的な知識を学び、法規制に沿った適切な対応ができる人材でございます。
遺品整理業界で、今後、トラブルを無くし、ご遺族の方々に安心と安全を届ける遺品整理資格者が、わが国で必要になる人材だと信じております。